デジタル用語解説: コンセプト

デジタルエクスペリエンスとは?

デジタルエクスペリエンスとは、ユーザ(顧客、パートナー、社員)と組織の間で、デジタルテクノロジー用いてのみ発生するインタラクション、相互作用のことを指します。

デジタルビジネスにおける、デジタルエクスペリエンス

デジタルエクスペリエンスは、企業が紙プロセスのデジタル化にとどまらず、インターネットやその他最新技術を用いて新サービスを創出することを可能にする技術の一つです。

これには2つの重要な要素があります:1デジタル技術が活用されていること、そして2ユーザ個人と組織(通常は企業)間に何らかのインタラクション(相互作用)を提供していることです。モバイルアプリ、ウェブサイト、スマートデバイスなどのすべては、顧客やパートナー、あるいは従業員が企業と接触する際のデジタルエクスペリエンスを提供しています。

参考:一貫性のある顧客体験を提供するために重要な3つの戦略

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デジタルエクスペリエンス戦略は、IT主軸の取り組みではなく、顧客のニーズに基づき、取り組まれるものです。ただデジタル技術を採用することと、顧客体験の改善のためにその技術を活用し、顧客のニーズへ応えることは大きく違います。

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テクノロジー自体は、デジタルエクスペリエンスを作りだすものではありません。

例えば、資料をデジタルスキャンで読むことは、物理的に紙をコピーすることと体験的に異なるものではありません。企業は、デジタルエクスペリエンスを物理的には再現できないプロセスとして捉える必要があります。スキャンされた資料は、紙と同様に書かれている情報を伝達するのみですが、デジタル化されたpdfでは、他ドキュメントへの参照を可能にしたり、右クリックで言葉の定義を確認できたり、オンラインコラボレーションや、自動翻訳、デジタル署名などを含むことができるのです。

別の例として、登録者リストとその情報をダウンロードできるイベント登録用ソフトウェアは登録者情報を閲覧する際の手作業をデジタル化していると言えます(印刷された名簿上で名前を探す代わりに、コンピュータ上のリストで検索し、登録を確認できる)。

登録者の名前を入力するだけで、登録ステータスを表示し、保留中の支払いを処理し、会場の情報を確認でき、単一ダッシュボードからチェックインを済ませることができるのです。こういったテクノロジーは、物理的には別々なプロセスを、1つのデジタルソリューションに統合させ、時間節約に大きく役立ちます。

参考: デジタルエクスペリエンスプラットフォーム(DXP): デジタルトランスフォーメーションを支える基盤

デジタルエクスペリエンス vs. デジタルカスタマーエクスペリエンス

デジタルエクスペリエンスとは、今日の企業が管理すべき多くのデジタルチャネル全てを網羅するとても領域が広いものです。そして、「デジタルエクスペリエンス」と「デジタルカスタマーエクスペリエンス(顧客体験)」は似て非なるものであることも重要なポイントと言えます。
デジタルエクスペリエンスは、単一の相互作用(インタラクション)を指しますが、デジタルカスタマーエクスペリエンスは、ある個人が組織との間に持ったデジタルインタラクション全ての総合値を意味します。

企業が「デジタルカスタマーエクスペリエンス」の改善について議論するならば、それは個々のタッチポイントの改善ではなく、ユーザインタフェースからモバイル対応、デザイン改善、通信方法、リアルタイムデータの配信など、全体が検討すべき対象となります。

デジタルエクスペリエンスとデジタルカスタマーエクスペリエンスの区別は、多くの企業にとって重要な関心事ではないでしょうか。しかし、顧客は「体験」がどうあってほしいなんてことは全く考えておらず、ただシンプルに、欲しいものを、最も効率的に得られる方法を求めているだけなのです。

企業としてデジタルカスタマーエクスペリエンスを語るのであれば、顧客に寄り添い、同じ視点に立ち、デジタルチャネルがいかに影響力があり、重要であるかの理解する努力が求められます。